法律でわかる医療脱毛クリニックと脱毛サロンの違い
医療脱毛クリニックでは、脱毛サロンと異なって施術の準備が必要ありません。基本的に、脱毛1回目の準備として脱毛サロンではムダ毛処理を自分で行っておく必要があります。脱毛サロンは、光脱毛を利用してムダ毛処理を行うため毛根まで光がきちんと届くように、不必要な体毛を自分で処理することが求められます。
一方で、医療脱毛クリニックの場合は剃毛せずに来院することができますので、脱毛処理の事前準備として患者側で用意しておく準備がありません。体調管理さえしっかりとしておけば、クリニック側で全て肌の状況を管理してくれるのでおすすめなのです。
- クリニック…剃毛などの準備が必要ない
- 脱毛サロン…事前の剃毛が不可欠
なぜ医療脱毛クリニックと脱毛サロンでこのような違いが生じるのでしょうか。それは、両者の法律的な立ち位置の違いにあります。医療脱毛クリニックは、その名前の通り医療施設として脱毛処理を実施しますので、サービス内容は自由診療という名目で行っていきます。例えば医療の現場では、メスを利用したりして患者の肌に傷をつける行為が認められていますよね。
普通は、こうした患者に対する傷をつける行為は傷害罪に該当する行為であると考えられています。傷害罪に該当しているにもかかわらず、医師が罪に問われないのは治療行為の違法性が阻却されているからです。違法行為ですけど、特別に違法性を阻却して患者の手術ができるように法律を解釈しているのが、現在のクリニックの状況なのです。つまり、医療脱毛に関する患者の肌へのケアもその範囲内に含まれます。
これは、具体的に考えるとよりわかりやすいです。仮に、脱毛サロンがカミソリなどを利用して剃毛をする場合に、万が一にでも患者の肌を傷つけてしまうとこれは大問題になります。何故かというと、脱毛サロンは医療施設ではないからです。脱毛サロンには、法律的に患者側の肌を傷つけるような行為は認められていませんので、肌をケアすることもできませんよね。
ですから、脱毛サロンでは患者自身で剃毛をする必要がありますが、医療脱毛クリニックでは患者側が剃毛をしなくてもよいわけです。実際に、医療脱毛の場合にはクリニック側が剃毛が必要だと判断したときに医師が率先して剃毛をしてくれます。これも、法律的な解釈で医師がそうした行為を行っても構わないと判断されているからです。このように同じように見えるサービスでも、医療脱毛クリニックには様々な法律的な恩恵があっておすすめなのです。
施術期間も法律と無関係ではない
医療脱毛クリニックと脱毛サロンの施術期間の違いも、法律と無関係ではありません。そもそも、医療脱毛ではレーザー脱毛が認められており、脱毛サロンではレーザー脱毛が認められていません。なぜ脱毛サロンではレーザー脱毛が認められていないのでしょうか。それは、レーザー脱毛を行う際に患者の肌を大きく傷つけてしまう可能性を否定できないからです。
レーザー脱毛は、使い方を間違えると肌が火傷してしまうくらいの大きなエネルギーを持っています。脱毛サロンには、患者に対する治療行為を行う権限がありませんので、患者の肌を傷つけてしまうとそのまま放置するしかありません。そのため、患者の肌にトラブルが生じたことを想定して、レーザー脱毛は医療脱毛クリニックにしか使えないように工夫をしているわけです。
当然、出力が弱い光脱毛しか利用できない脱毛サロンでは、施術期間もより長くなります。ですから、医療脱毛は最短でかつ長期間の美肌を手にしたい人にとっておすすめの方法なのです。事実、法律的にも永久脱毛を実現できる手段は医療脱毛に分類されると定義されています。医療の観点から肌のアフターケアも可能ですので、医療脱毛は医学的にも法律的にも安全性がとても高い脱毛方法だといえるのです。